◆特別頒布のご案内◆
この商品に限り、書店ではお取り扱いしておりません.
ご注文方法はこちらをご覧下さい。
┃全巻内容┃刊行の言葉┃推薦の言葉┃内容概観┃
西田天香 天華香洞録(全六巻・別巻一)
発行・天華香洞録刊行会

責任編集・大橋良介(大阪大学大学院教授)
■セット定価 43,000円( 消費税5%・送料含む)・A5・平均600ページ・上製本・ケース入り
ロングセラー『懺悔の生活』と、「一燈園」運動によって、著者の思想と生活は、
大正・昭和にかけ日本の宗教・経済・知識人に影響を与えましたが、
その西田による覚書『天華香洞録』は日清・日露戦争から大正末期の、
日本の社会情勢や精神史を証言する史料であり、
広く宗教と思想と文化に関心を持つ人々に提供されるべきものとして刊行されました。
- * 全巻内容 *
- 第一巻/明治37年〜明治39年
- 第二巻/明治38年〜明治42年・大正10年〜大正11年
- 第三巻/明治42年〜大正元年・大正九年
- 第四巻/大正元年〜大正11年
- 第五巻/大正8年〜大正13年
- 第六巻/大正13年〜大正15年
- 別巻/改題、索引、一燈園の時代背景他
【刊行の言葉】
祖父・西田天香の『天華香洞録』を活字化すべきだという声は、実は何十年も前から一燈園の内部でもあった。しかし、一燈園同人がすべて奉仕の托鉢生活に終始している中で、筆跡の解読や用語の注釈、社会状況に関する知識、高度の編纂技術など、原典校訂をおこなう上でクリアすべき課題はあまりに大きすぎた。他方で、天香さんの生の声を聞くことがもはや不可能となった今、天香さんが自らつづった膨大な『天華香洞録』を誰もが読めるようにすることは、切に必要となっていた。
「幸いにして機縁が熟した」というほかない。一燈園生活創始百周年の記念事業として『天華香洞録』刊行を提案したところ、ほどなく哲学、史学、国文学、宗教学等の専門家集団による『天華香洞録』編集作業チームが実現したのである。九年まえのことだった。それ以来、ボランティアに近いかたちでの編集作業がつづき、厳密な校訂作業を完了するに到った。そしてここに、全六巻・別巻一巻の『天華香洞録』が刊行されることとなった。
この覚書の内容が、せまい意味での一燈園運動の原典という意味を越えて、親鸞や道元の著書のように、広く宗教と思想と文化に関心をもつ人々に提供されるべきものだということは、九年間の編纂事業のなかから次第に明らかとなってきた。そうであればなおのこと、一燈園としてもこの刊行に慶賀の念をおぼえるのである。合掌
一燈園当番 西田多戈止
* * * * * * * *
【推薦の言葉】
中曽根康弘(元内閣総理大臣・財団法人世界平和研究所会長)
私が総理の頃に構想していた「世界平和研究所」(IIPS)を、広い支援を得て設立するにいたったのは、一九八八年だった。その後ベルリンの壁の崩壊と共産圏の崩壊がつづき、9・11以後は世界の激動はさらに加速している。「世界平和」の意味を深く捉える必要は、ますます深まっている。
そう思うとき、大乗仏教の「無」を生き方の上で実践し、「無一物中無尽蔵」という禅語を実生活において証明した西田天香の生き方は、私には、深い示唆として胸にひびくのである。私は小学生、中学生の頃から、一燈園と西田天香の奉仕と献身について教えられ、その有徳犠牲に感銘していた。
今回、西田天香の厖大な覚書が刊行され、その実像が明らかにされようとしていると聞く。ぜひ政治家たちを含めて、広く日本の将来を担う人たちに読んでもらいたいと思う。
私もかつての自分の句をもって、共感の表明としたい。
「くれてなお命の限り しぐれ」
* * *
山折哲雄(国際日本文化研究センター所長・宗教学者)
私は以前、天香さんの書いたものを読んで、言葉にならない、沈思するほかはないような世界に誘われたことがある。あえていってみれば、人間誕生の原風景というか、宗教以前の原体験というか、おそらくそういうものが発生するときの、高度に燃焼された魂の動きを、そこに感じとったからである。
その発生段階の天香さんの身辺には、いつも強烈な野性の体臭が立ちこめていた。その鼻をついてくる濃密な気配にふれて、私はいつも心の底から励まされていたのである。大地に根づく巨木に、つよく抱かれていくような快感をえたのだといっていい。
その天香さんが遺した知られざる手記が、このたび公刊されるのだという。天地は震動して、その企てを迎えてくれるにちがいない。
* * *
樋口廣太郎(元政府経済戦略会議議長・元アサヒビール会長)
アサヒビールの社長・会長を13年つとめているあいだに、「起業家」と呼ばれたりするようになった。起業とは、何も無いところから事業を起こすということである。
それはビールの味とされる「さわやかさ」と「コク」と「切れ」の原点でもある。この妙味は、経済にも文化にも人にも、そして国全体にも要求される。
西田天香さんの『天華香洞録』が刊行されるそうだが、天香さんこそは、まさにさわやかさとコクと切れに徹した悟りの人だった。その天香さんが始めた、何も無いところを原点とする経済活動は、真の意味での「起業家」の模範だったと思う。
『天華香洞録』が刊行されたなら、それは現代の経済と文化と人への、大きな示唆となるだろう。
刊行に期待する所以である。
- * 内容概観 *
- ・直筆の原稿が、和綴じ三十六冊のかたちで保存されている。翻刻本は本文六巻と資料収録の補巻をふくめて、全体で七巻になる。
- ・執筆年代は、明治三十七年四月二十六日から大正十五年十一月二十七日まで。一燈園の機関誌『光』の発刊(大正八年十一月)が、『天華香洞録』の役目を終わらせたものと推測される。
- ・日清・日露戦争から大正末期にいたるまでの、日本の社会状態や精神史の局面と深くむすびついた記述として、近代日本の宗教思想史、社会運動史、といった観点でも、重要な史料を提供する。
- ・世に知られてきた西田天香の著書『懺悔の生活』にくらべて、次のような際だった特色をもっている
- 1)『懺悔の生活』が一般聴衆に向けて語られた講演の記録であるのに対して、『天華香洞録』は天香自身が綴った「内省」の記録であり、自伝的要素をもつ。
- 2)執筆時期に関しても、『懺悔の生活』が天香のまわりに人々が集まりはじめた頃の諸講演であるのに対して、『天華香洞録』は、天香の新生活の原点となる時点からの記録であり、一燈園運動成立の息吹を生の形で伝える一級史料である。
- 3)人口に膾炙したいくつかの重要な逸話(特に愛染堂参籠の体験)に関して、『懺悔の生活』での語りとかなり違った記述が『天華香洞録』には含まれ、天香研究における重要な視点を提供する。


* ご注文方法 *
お名前、ご連絡先電話番号、お届け先、『天華香洞録申込み』として、
直接弊社に電話、ファクス、E-mailにてお申し付けください。
・弊社営業部;電話075-581-5104
・弊社営業部;ファクス075-583-2355
・books@toeisha.co.jp