期待のことば

河合隼雄 国際日本文化センター所長・心理学
日本人ならば一度は接する必要がある西田哲学。
西田幾多郎のテクストが責任ある編集によって刊行され、
巻末には気鋭の学者による現代哲学とのかかわりを論じる解説が付くという。
大きい期待をもって刊行を歓迎したい。
磯崎 新 建築家
建築の業界にも、妙に理屈をこねる超微小サークルがあり、 ニューヨークの
こんな場所でMU NO BASHYOなどとローマ字書きをみせられて、あわてた。
西田幾多郎のどのテクストに由来しているのか、
その本を持っていないので説明もできない。
本屋にもない。何とか早くこんなズレ現象は解消したいものだ。
小林康夫 東京大学教授・表象文化論
おそらく、いま、必要なことは、西田の思考、西田の言説を
われわれが徹底的に利用することだろう。
それができれば、そこにわれわれの思考の可能性のささやかな希望がある。
だが利用するためには、それがわれわれの手元にあって、さまざまな
改変、移植、接合、転換などの操作に耐えられることができるのでなければならない。
この企画が、西田を利用するための大きな力になることを期待しよう。
中村桂子 生命誌研究館副館長・生命学
西田哲学。最も縁遠いものの一つです。
ところがある時、「絶対矛盾的自己同一という私の根本思想」という文字に接して、
「これもしかしたら、ゲノムから見た生命と同じではないかな」などと
不遜なことを考えました。そこでちょっと眺めてみたいのです。